2012年06月30日

正恩氏母の偶像化に着手=高英姫氏記録映画を上映―本名、経歴に触れず・北朝鮮

正恩氏母の偶像化に着手=高英姫氏記録映画を上映―本名、経歴に触れず・北朝鮮

時事通信 6月30日(土)0時16分配信

 北朝鮮の最高指導者、金正恩労働党第1書記の母、高英姫氏(2004年死去)の記録映画が5月から、北朝鮮国内で軍や党の高官向けに上映されていることが分かった。高氏の動画や肉声が伝えられたのは初めて。偶像化作業が本格的に始まったことを意味するもので、正恩氏世襲の正統性を強調し、神格化する動きとして注目される。映像を入手した日本のNGO「救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク(RENK)」が時事通信に明らかにした。
 「偉大な先軍(軍事優先)朝鮮のお母様」と題した記録映画は約85分の映像で、制作年は11年。故金正日総書記が生前に制作を指示したとみられる。高氏の活動に焦点が当てられ、金総書記と軍部隊を視察する様子などのほか、幼少期の正恩氏と一緒に写った写真も収められている。
 ただ、映画の中では、高英姫氏の名前や大阪出身の元在日朝鮮人で舞踏家だった経歴は一切明らかにされず、「尊敬するお母様」などの呼称で言及されているだけ。RENK代表の李英和・関西大教授によると、上映の際に幹部らには「李恩実」という偽名が口頭で伝えられたという。
 映像は主に1990年代後半に撮影されたとみられる。この時期の「苦難の行軍」と呼ばれた大飢饉(ききん)の時代に高氏が金総書記を支え、アドバイスするなど夫に献身的に尽くした「正妻」として描かれ、金総書記への忠誠心を訴える。
 高氏が02年6月の自身の50歳の誕生日に金総書記をたたえる演説を行っている肉声も収録。映画の最後では正恩氏について「(金日成主席や金総書記の)偉業を代を引き継いで完成していくことを確信する」とする高氏の発言が引用され、3代世襲の正統性を強調する内容となっている。 

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